日商簿記3級の受験対策向けに、第2問の練習問題を作ってみました。過去問に類似する問題なので、腕試しにどうぞ。
大問が5つあるうち、第2問と第4問が配点が低く、10点程しかありません。配点が低い割に、問題を解くのに15分くらいかかったりするので、後回しにしても良いかと思います。
しかし、疎かにはできません。70点で合格ですから、ここで点を採っておけば、他で多少間違えても合格できるという余裕が生まれます。
利息の計算みたいな複雑な計算はほとんどありません。仕訳して解く問題もありますが、基本的には問題文の書かれた通りに、補助簿や勘定の記入を行えば、OKって感じです。
なお、日商簿記3級の第1問も作ってみました。
⇒ 日商簿記3級【第1問】過去問類似の無料仕訳問題!試験対策向けだよ
問題1 売掛金元帳の問題
S商店における4月中の商品販売及び掛け代金に関連する取引は次のとおりである。これらの取引及び回答欄の売掛金明細表に基づいて、売掛金元帳(A商店勘定)に必要な記入を行うとともに、売掛金明細表(月末)を完成させてください。ただし、売掛金元帳の摘要には下記の語群の中から最も適当と思われるものを選び、その番号を記入すること。
4月2日 売掛金¥260,000(A商店¥150,000、B商店¥110,000)を、各商店振出しの小切手で回収し、直ちに当座預金へ預け入れた。
4月5日 A商店に商品¥200,000を売り渡し、代金のうち半額は現金で受け取り、残額は掛けとした。
4月9日 A商店に売り渡した商品の一部¥15,000に品違いがあり、返品を受けた。なお、返品分の代金は掛けから差し引くことにした。
4月10日 B商店に商品¥100,000を売渡し、代金は掛けとした。
4月12日 仕入C商店に対する買掛金¥100,000の支払いのため、B商店あてに為替手形を振り出し、引き受けを得てC商店に渡した。
4月15日 かねて、A商店より売掛金の回収として受け取っていた同店振出しの約束手形¥180,000について、当座預金口座への振込を受けた旨、取引銀行より連絡を受けた。
4月23日 B商店に商品¥110,000を売渡し、代金のうち¥60,000は同店振出の小切手で受け取り、残額は掛けとした。
4月25日 A商店より、売掛金¥50,000を現金で受け取った。
【摘要の語群】
1.売り上げ、2.約手拐取、3.返品、4.現金回収、5.小切手回収(当座入金)、6.為手振出、7.約手入金、8.次月繰越、9.前月繰越
【解答用紙】
※摘要の回答は( )に番号を記入して下さい。
問題1 売掛金元帳問題の解答
まずは問題文にある取引について仕訳します。
仕訳した中で、A商店の売掛金に関わるところだけ、売掛金元帳に記載します。
次月繰越が¥65,000と判明したので、売掛金明細表にそれを記入します。あとは、B商店の次月繰越の金額ですが、それを求めるためには、B商店の売掛金を集計します。
4/1 170,000 110,000 4/2
4/10 100,000 100,000 4/12
4/23 50,000
計 320,000 210,000
となるので、売掛金明細表のB商店の次月繰越は¥110,000となります。
問題2 補助簿の選択問題
N商店は、取引を記帳するにあたり、主要簿の他に解答欄に示した補助簿を用いている。次の取引は、どの補助簿に記入されることになるか、該当する補助簿の欄に○を記入してください。
(1)A商店より、商品¥500,000を仕入れ、代金のうち、¥200,000はB商店振出し、当店あての約束手形を裏書譲渡し、残額はA商店あての約束手形を振りだして支払った。
(2)前期に得意先のC商店が倒産し、その際に同店に対する売掛金¥100,000について貸倒処理をしていたが、本日¥20,000を現金にて回収した。
(3)先日F商店から仕入れた商品¥30,000に汚損があったので、同店に返品した。なお、代金は掛け代金から控除することになった。
(4)D商店に商品¥600,000を売上げ、代金のうち¥400,000はD商店振出し、E商店あての為替手形(E商店引受済)を受け取り、残額は掛けとした。なお、運送会社のAA社に運賃¥6,000を小切手で支払ったが、当店とD商店とで半額ずつ負担することになっている。
【解答用紙】
問題2 補助簿選択問題の解答
補助簿を選択するだけなので、仕訳をしなくても、借方科目と貸方科目が分かれば解ける問題ですが、仕訳は下記(1)~(4)になります。
(1) (仕入) 500,000 (受取手形) 200,000
(支払手形) 300,000
(2) (現金) 20,000 (償却債権取立益) 20,000
貸し倒れ処理した後の回収なので、貸方科目に売掛金は出てきません。
(3) (買掛金) 30,000 (仕入) 30,000
(4) (受取手形) 400,000 (売上) 600,000
(売掛金) 200,000
(発送費or支払運賃) 3,000 (当座預金) 6,000
(立替金or売掛金) 3,000
使う補助簿に○を付けると、下の表のとおりです。
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