若者は傷つきやすいと言われます。
耳が痛いですが、確かにそれはあると思います。
多分、私も傷つきやすい人です。昔、うつ病になったこともあります。
アラサーから下の年代の若者の中には、傷つきやすくて、仕事はできないのにプライドだけは高い人もいて、その割合が多くなっている気がします。
百戦錬磨の先輩から怒られると、次の日休んでしまったり、簡単に辞めてしまう人もいます。
最近、傷つきやすくて、プライド高い人が増えたような気がします。
若者は傷つきやすい?
ここ30年で新たに産まれた人達だけが、元から傷つきやすいはずはありません。
世代によって、産まれながらに能力の高い世代、低い世代というのはないと思います。
産まれてくる人間に、そう大差ないはずです。
だとすれば、社会の環境がそうさせているんです。
傷つきやすい若者が増えたのは、人間関係が希薄になっている、ストレス耐性が低い、より複雑で難しいストレスの大きい仕事が多くなったからだと思います。
人間関係が希薄
人間関係が希薄である故に、経験値が足りないことが原因だと思います。
この経験値がコミュニケーション能力にも直結するでしょう。
なぜ人間関係が希薄になってしまったかと言うと、
・インターネット、携帯電話、SNSの普及
・兄弟がいない一人っ子も増えた
・地域のコミュニティの希薄化
だと思います。
インターネット、携帯電話、SNSなどによって、人と会話することが減っていきました。
一人っ子の家庭も増えましたので、友達とケンカした時の仲直りもうまくできなかったりします。
ずっと昔は農業や自営業も多かったのですが、サラリーマン家庭が増えたので、地域や近所の付き合いも減り、コミュニティが希薄になったんだと思います。
下の年代の世代であるほど、人間関係が希薄だと思います。
いろんな人とふれあって、人間関係の経験を積めば、人間関係を円滑にする術が身についてきます。
しかし、その経験値が少ないために、人間関係ですぐ傷ついてしまうんだと思います。
ストレス耐性が低い
若い世代ほど、ストレス耐性が低いと思います。そもそも心のHPが低いんです。
私もそうですけど、もう今さら鍛えたいとは思いません。
昔は近所にカミナリオヤジがいたものです。子供は、よく近所のオジさんに怒られたりしていました。
上に書いた人間関係の希薄さとも関連しますが、私より上の年代の方々は、たくさんの地域の大人に見守られて育ってきました。
私も子供の頃、近所に1人だけカミナリオヤジがいて、何か悪いことをすると、すぐ怒られました。
今思えば、貴重な存在です。いつも怒っているだけでなく、良い事した時には褒められた事もありました。
学校の先生も、昔は生徒をもっと厳しく指導してたんです。生徒である子供達は、いろんな面でプレッシャーをかけられたり、緊張しますので、ストレス耐性が高くなっていきました。
最近はモンスターペアレンツがいたり、親御さんの目が厳しくなっているので、先生もあまり怒らなくなったと思います。子供を怒りすぎるのは、良くないという風潮が強くなりすぎたため、カミナリオヤジも見かけなくなりました。
今では、カミナリオヤジは逆に親御さんから怒られるかもしれませんし、煙たがられます。
その結果、ストレス耐性をつける機会が減り、ストレス耐性が低い若者を量産してしまったんだと思います。
難しいストレスの大きい仕事が増えた
「昔はとにかく大量にモノを作れば売れた」「今はそれじゃ売れねーから、これからの人達は大変だ」と団塊の世代の先輩方から、よく言われます。
バブルの時代は、同じものを大量生産すれば、それでOKでした。
しかも、正社員が今の派遣社員と同じような仕事をしていたようです。
仕事中も、もっと余裕があって、少し雑談したり、飲酒したり、将棋をしたこともあったそうです。
それで、いっぱしの給料を貰っていたわけです。
しかし、輸出で儲けた時代で製造業が経済を牽引する形でしたが、バブル崩壊して経済構造が変化していきました。
プラザ合意もあって、円高が進んでいったこと、日本が先進国の仲間入りした事も大きいでしょう。
バブル後の就職氷河期以降は、製造業よりサービス業中心になって行き、品質の高いサービス、製造業でも少量多品種で高機能な製品じゃないと通用しなくなってきました。
経済の構造が変わっていくのは、先進国の宿命ですから、仕方ない部分もあります。
未だに「日本は輸出で稼ぐべきだ!!」なんて言っている人もいますが、どうなんでしょうね。(確かに割合が小さくなっても、製造業も続けて行くべきだと思いますが)
パソコンやら情報化やらITやらが進歩してきたので、仕事がよりスピーディになりました。そして、これまで出来なかったようなきめ細かい仕事をするようになっていきました。
昔のような製造業中心の大量生産なら、単純作業が多かったと思いますが、最近は難しくて複雑な仕事も増えました。
競争が激化していくと、仕事はどんどん無駄を省いて、省力化や効率良くやることが求められます。
その結果、余裕がなくなってきましたので、労働者は疲弊してしまいます。
更に、携帯電話やスマホの普及によって24時間、いつでもどこでも連絡がとれる(会社によっては)状態を求められるわけです。
どんどん労働者は、大変になって、ストレス社会になってしまいました。楽で簡単な仕事がもっとあればいいですが、近い将来、今ある単純作業も高度なAIを持ったロボットに仕事を奪われる日がやってくるでしょう。
仕事できないのにプライド高い人
プライド高い人ってどの年代にも一定数いると思います。
でも、傷つきやすい若者が多くなっています。
満足に仕事も進められないのに、プライドが高い人って周りに増えていると思います。
社会人経験もまだ浅いので、その中には仕事がまだまだできない人がいます。
・仕事のミスを指摘すると不機嫌になる
・自分の間違いを認めない、謝らない
・自分できないのにマウンティングする
・自分は悪くないと言い訳する
・人の話やアドバイスを聞かない
・自分が正しいと思っている
・会社の愚痴や同僚の悪口が多い
・傷つきたくないからチャレンジしない
・分からない事を聞かない
先輩が良かれと思って指導しようとしても、「あなたに指導されたくありません」と思っていることでしょう。
こんなだから、みんなから信頼されませんし、成長できません。傷つきたくないから人から文句を言われたり、怒られたりすることを嫌います。
性質としては、過去記事で書いたマウンティングしたいような傾向もみられます。
⇒ マウンティング女子&マウンティング男子の対策方法は褒めること
プライド高い人の対処方法
個人的には、プライドの高い人の対処方法は、基本的にはドライに接して深入りしないことだと思います。
プライドの高い若者は多いですが、年配者にも仕事できないのにプライド高い人はたくさんいます。私は、周囲のプライド高い人に対しては、以下のように接しています。
①深入りしない
プライド高い人に対しては、相手にしないで、ドライに必要最小限だけにとどめています。無駄に疲れますから。
できもしないのに自分が正しいと思っていますし、愚痴や文句も言います。
自分にはプラスにならない人なので、できるだけ近づかないようにしています。
ムリに仲良くしようとしません。
②褒める
プライド高い人は承認欲求も高いです。適度に褒めてあげるのもいいと思います。褒められれば、認められたと思ってもらえて、良好な関係を築けるかもしれません。ただ、褒めすぎると増長しますので、ご注意ください。
③否定しない
なるべく相手を否定しないようにするといいです。ダメなどと言ってしまうと、すぐへそを曲げてしまいます。
「再度、これをチェックしてください」と言って確認させると、自分で間違いに気づいてくれることもあります。
なるべく否定しない言い回しで、数値で示したり、何か証拠を示したりして、事実に基づく説明をすると素直に分かってもらえたりします。
④優しくする
あまりキツイ言葉を言うと、受け入れてもらえないので、優しく言うといいと思います。厳しめに言っても、受け入れられないし、下手に出ても付け上がります。傷つかないようにとりあえず優しくします。
パワハラだとか言われてもイヤですからね~
⑤重要な仕事は任せない
あまり重要な仕事を任せない方が良い場合もあります。仕事ができる人ならいいですが、重要な仕事をミスられても、ミスを認めなかったり、自分は悪くないって言い訳するかもしれません。
それなら期待しないで、重要な仕事は任せず、比較的ハードルの低い仕事をやらせるといいでしょう。
仕事を任せる時は、「君ならできるよ」、「これは君が適任だ」などと言って多少持ち上げましょう。
最後に
傷つきやすいプライドが高い人の対処方法などについて、書いてみました。ただ、自分もそうかもしれません。周囲の若手社員を見ていると、上記のように対処してもらった方が良さそうだと思います。
プライドが高そうな人も、いろんな経験をして、年数が経つにつれて、多少順応してくるものです。いつまでもお高くとまっている人は、あまり成長できないかもしれませんけどね。
特に若手は傷つきやすい人が多いので、優しいけど期待せずドライに接するのが、ストレスを少なくするコツだと思います。
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